【福岡】知っておきたい日本の風習6選【大阪】

ブヒブヒ!今日も飯が美味い!みぶたです!
私、大学生時代は講義をサボりにサボり(完全に趣味で)図書館で民俗学の本を読み漁っていました。不思議なこと、奇妙な話、非日常的なことが大好きな私は、柳田國男あたりの文献をワクワクしながら読んで、必修の単位は落としまくってました( ・∇・)
さて、時代は令和。妖怪やお化けと共存していた世は終焉を迎え、完全科学の時代となりました。
怖いのは妖怪よりもSNSの炎上、なんていう時代…。
けれど目に見えないモノを畏怖し、生と死における自然の理を敬う、人間の本能はそう簡単には消えないものです。
令和時代の今も日本に根強く残り、これは絶対にしてはいけない!と言われ続けている奇妙な日本の風習を紹介します!
食べ物の風習●うなぎを食べない四ツ谷地区
東京都日野市の四ツ谷地区の風習。
多摩川沿いの日野宮神社が位置している場所はかつて『四谷村』と呼ばれていた場所です。
四谷村の住民にはうなぎを食べることをタブーとしている風習が残されています。
昔、この地区が『四谷村』だった頃の話。
多摩川が大雨により増水してしまいました。
堤防が崩れてしまえば多摩川に近い四谷村が洪水被害に見舞われてしまいます。
堤防は決壊寸前。そんな堤防の穴にうなぎが入り込み、堤防の穴はうなぎによって無事に塞がれたのです!
洪水から村を守ったうなぎは、四谷村の村人たちから大事にされる存在となりました。
現代においても四ツ谷の人間は、しっかりとこの風習を守っているそうです。うなぎが名産である静岡県の浜松に旅行に行ったさい、旅館でうなぎ料理は口にせず、天ぷらに変えて欲しいとリクエストしたそうですよ。お土産のうなぎパイもお断りしたそうです。
たとえ遠い昔の恩だとしてもそれを忘れずに守る、強い意志が伝わりますね。
ただ、四谷村は当時4軒の家しかないような小さな村でした。なのでこの風習自体、大昔にこの土地が四谷と名付けられた時代から住み続けているごく僅かな人間にだけ伝わっていると考えられます。
四谷という地名の由来は、「4軒の家だけがあった」、つまり「四つ屋」から名がついたという話が有力です。「うなぎ」を食べない風習は、その当時から四谷に住み続けている家に伝えられています。
栽培禁止の風習●福井県
福井市網戸瀬町では『きゅうり栽培をしてはいけない』という風習が残されています。なんでも、栽培してしまうと地元の八坂神社の神様『スサノオノミコト』が機嫌を悪くするのだとか。
その昔、スサノオノミコトは酷い雷に驚いて逃げたところを、きゅうり栽培の『きゅうり棚』(画像のような成長途中のキュウリを支えるための柵)にぶつかってしまいます。
そして、その拍子に片目を失明してしまいました!(柵が眼球に突き刺さったんでしょうか…)
そのためスサノオノミコトは大のキュウリ嫌いになってしまい、地域に住む者達のキュウリ栽培を許さぬようになりました。
神様ってなんともワガママで自分勝手ですね。
「キュウリ棚のない栽培方法なら大丈夫だろう」とキュウリの露地栽培にチャレンジした人もいましたが、スサノオノミコトの怒りを買ったのか、飼育していた馬が突然逃げ出して死んでしまった、という災難が起きてしまったそうです…。
ちなみに、キュウリを育てるのはダメでもキュウリを食べることは問題ないそう(笑)
福岡の風習も!きゅうりNG
福岡県福岡市にもキュウリにまつわるタブーな風習があります。
それは『博多祇園山笠の祭りの間はキュウリを食べてはならない』というもの。
理由は、山笠を奉納する神社の神紋ときゅうりの断面が似ているから。
断面が神聖なものや権威のあるものに似ているという理由で、その食べ物が禁止されるのはよくある話ですよね。
江戸時代においても武家社会では、キュウリの断面が徳川の家紋である『三つ葉葵』に似ているという理由から、キュウリを食べることは禁じられていました。
かなり怖い風習●福岡県
福岡県の春日市の地域では、嫁が実家に3泊することはタブーとされているそうです。
4泊や5泊ならいいんです。3泊がダメとされています。
『三夜泊まり』と『御世泊まり(あの世)』が似ているので、3泊することで実家に帰ってきた娘があの世に通じてしまうという考えから、忌み言葉的にタブー視されて作られた風習だそうです。
でもどうしても3泊になってしまう!という場合は、その時に自分が着ている衣類の一部を置いていき、自分の身代わりとして4泊目を擬似的にさせることで回避するそうです。
大阪の風習●香典袋に黄色?
大阪や関西の一部地域では、香典袋の水引の色が白黒ではなく白黄なんです。
水引の色に白黒を使えない理由は京都にあります。
昔、京都には御所がありました。大阪の商人達は京都の皇室に献上品を送ります。その際に目録などに使われていた水引の色は『白と深緑』でした。しかし深緑は遠目から見ると黒に見えてしまうような暗い緑色。
皇室へ贈る水引の色と、葬儀の香典袋の水引の色は明確に区別しなければなりません。
そのため、香典袋に使用する水引には、お坊さんの袈裟の色である『黄色』を使うことになりました。この黄色には極楽浄土という意味もあるので葬儀にはピッタリだったのです。
ちなみにみぶたの恋人は京都寄りの大阪出身ですが、この話をしたら「香典袋の水引は白黒やろ!」と言っていたので、大阪でも土地によって違うみたいです。(もしくはみぶたの恋人の先祖は商人ではなく奴隷とかだったのでしょう…。)
葬式の風習●妊婦と葬儀
妊娠中の女性が葬儀に出席することをタブーとしている風習が日本の各地に残されています。
それは『長時間に及ぶ葬儀は体の負担になるし、精神的にもしんどいだろうから控えておきなさい』という優しい理由から、の場合もあるのですが…。
『死者の魂が腹の中の赤子に入り込むから』というオカルト的ないわれもあるんです。
なのでそれを防ぐために、逆さ鏡という方法を使います。鏡の映る側を外向きにして、鏡を赤ちゃんのいるお腹にくくりつけて葬儀に出席するのです。これにより、死者の魂がお腹に入り込もうとしても鏡で跳ね返せるという訳。
ぶっちゃけ、自分の胎内に死んだ姑の魂が入り込んで姑が自分の子供として転生してくるとか絶対嫌ですもんね( ^∀^)
あとは、赤ちゃんに痣ができるから〜なんて言い伝えもあったりします。
あとがき〜蟹のツンボ〜
いかがでしたか?こうした風習はまだまだ全国各地にたくさんあるので、気になる方は民俗学を学んでみると楽しいと思います!
ちなみに…みぶたは家族で蟹を食べるたび、蟹を剥きながらお婆ちゃんが『ここは蟹のツンボじゃ!食べたら耳がツンボになる!食べたらだめだ!』と言っていたのが記憶にあります。
ツンボってなんや…。どうやらツンボとは『耳の聞こえない方』を表現した言葉らしいです。あまり良くないので使っちゃダメな言葉です。
で、蟹のツンボとは?
調べたら『蟹のエラ』のことでした。蟹の甲羅を割ったときに左右にある、灰色の部分です。
ここはとても腐りやすく、海水の汚れに侵されている部分。変な寄生虫とかもいる可能性が高いので、食べない方がいい場所とのことです。
耳が聞こえなくなる訳ではありませんが、昔の人の教えってやっぱり的外れではないんだなぁ・・・。
みぶた
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