中鎖脂肪酸油、亜麻仁油粉末(大豆を含む)、難消化性デキストリン、デキストリン、オリーブ葉末(殺菌)、サジー抽出物、明日葉末、スピルリナ原末、大豆胚芽抽出物/ゼラチン、加工デンプン、ステアリン酸カルシウム、微粒二酸化ケイ素
引用:「ケトジェンヌ」http://erufle.jp/material_ketosienne/
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「飲めば痩せる」という謳い文句で販売されているダイエットサプリ「ケトジェンヌ」。
多数の消費者からの体調不良の訴えにより、消費者庁からは商品名を公開しての注意喚起がおこなわれました。
これは異例の事態で、今まで商品名を公開しての注意喚起はありませんでした。
それほどまでに、ケトジェンヌは健康を害する可能性が高いダイエットサプリということです。
一体、ケトジェンヌの何の成分が健康被害を及ぼす原因となっているのか調べました。
あなたが飲んでいるダイエットサプリには含まれていないか確認してくださいね。
まず、ケトジェンヌの販売サイトにて、掲載されている全成分がこちら。
原材料情報(ケトジェンヌ )
中鎖脂肪酸油、亜麻仁油粉末(大豆を含む)、難消化性デキストリン、デキストリン、オリーブ葉末(殺菌)、サジー抽出物、明日葉末、スピルリナ原末、大豆胚芽抽出物/ゼラチン、加工デンプン、ステアリン酸カルシウム、微粒二酸化ケイ素
引用:「ケトジェンヌ」http://erufle.jp/material_ketosienne/
知っている人も多いと思いますが、成分表示は書かれている順番に含有量が多いです。
なので、書かれている順にどのような効果や副作用があるのかを紹介していきます。
中鎖脂肪酸油とは、少し前に流行ったココナッツオイルなどの成分で、中鎖脂肪酸が含まれている油です。
一般的な植物油やオリーブオイルなどと違って脂肪として蓄積されにくく、摂取してすぐにエネルギーとなり、太りにくい体質になると言われています。
しかし、大量摂取すると「胃痛」「むかつき」「吐き気」「腹痛」「下痢」などが発生することがあります。
1日の中鎖脂肪酸油(MCTオイル)の摂取量の目安は約30mlです。
亜麻仁油は、アマの植物から抽出された油のことです。
人間の体内で生成することができないオメガ3脂肪酸が豊富に含まれていてコレステロール値を低下させることで人気の成分です。
しかし、亜麻仁油に含まれているα-リノレン酸という成分は、とても酸化しやすいです。
酸化した油は「過酸化資質」と呼ばれていて、消化器官や血液の流れに悪影響を及ぼす有害物質となります。
なので、亜麻仁油は焼く・炒める・揚げるなどの熱を加える調理には使用してはいけません。
難消化デキストリンは、食物繊維不足を補うためにトウモロコシのでんぷんから作られた人口成分です。
文字通り消化しにくい成分で、野菜不足による食物繊維を補うために利用されています。
難消化デキストリンは、米国FDA(食品医薬品局)が「1日の摂取量の上限値を明確に定める必要がないほど安全な食品素材である」と認めています。
しかし、糖尿病治療薬などの一部の薬と飲み合わせた際に「腸内でガスが発生」することがわかっています。
薬との食べ合わせには気をつけなければならない食品です。
オリーブ葉末とは、オリーブの葉の成分を粉末にしたものです。
オリーブの葉には「殺菌作用」、「動脈硬化」、「高血圧の予防や改善」の効果が見られることで知られています。
副作用については特に報告はされていないようです。
サジーとは、ユーラシア大陸で取れるグミ科の植物のことです。
南天の実に似ていて、オレンジ色をしています。
小さな果実には200種類以上の栄養素が含まれていて「スーパーフルーツ」とも呼ばれています。
中でも、鉄分やビタミンなどが豊富に含まれています。
鉄分やビタミンを摂取しすぎると、便秘、胃腸症状がおこる可能性があります。
明日葉末は、アシタバの粉末のことです。
明日葉(アシタバ)には、ポリフェノールやビタミン、ミネラル、食物繊維が多く含まれています。
また、抗酸化作用もあることで知られていて、お茶などにして飲まれていることも多い葉っぱです。
日本補完代替医療学会誌(Vol. 9 (2012) No. 2 p. 83-88)に掲載された実験報告では、明日葉を過剰摂取(31.5 g (3.5 g/包,9 包)した場合でも、副作用は見られなかったと報告されています。
スピスリナとは「藻」のことで、単細胞微細藻類です。
スピルリナだけ食べていてもいきていけると言われているほど、栄養素が豊富で、宇宙食としての研究も進められているほど。
しかし、まだ解明されていないことも多いのもまた事実です。
現段階では、1日の摂取量の目安は2〜6g程度にしておいた方がいいという考えもあります。
「光過敏症」「腹痛」「下痢」「便秘」「発疹」などのアレルギー反応も見られています。
「下痢になった」「お腹の調子が悪くなった」「お腹が痛くなった」「アレルギー反応がでた」などの報告が、消費者庁に寄せられています。
消費者庁の事故情報データバンク2 には、「ケトジェンヌ」に関する身体被害に係 る事故情報が令和元年4月以降 89 件3 登録されており、本年7月以降の登録件数が 増加しています(図1)。登録情報をみると、女性の被害情報が多く(女性 62 件、 男性 26 件、不明1件)、40 歳代以上が多くを占めています(図2)。また、被害の 内容として、サプリメントを飲んだら下痢になった、おなかの調子が悪くなったと いった消化器障害に分類されるものが多くを占めています(図3)4 。
引用:「https://www.caa.go.jp/notice/assets/consumer_safety_cms204_20190906_1.pdf」
初回に「ケトジェンヌ」を4錠使用したところ5 、翌日には下痢になった。おな かが張るような感じがして軽い痛みがあり、水のような便が出る下痢であった。 いったん使用を2日ほど止めたところ、下痢は治まった。その後、再度、4錠使 用したが、やはり下痢になったため、病院で診察を受けたところ、医師からは整 腸剤を処方された。整腸剤を服用し、「ケトジェンヌ」の使用を止めたところ、症 状は回復し、1日で通常のお通じに戻った。なお、「ケトジェンヌ」を使用する前 の体調は良く、体質的にもおなかが弱いということはない。既往症やアレルギー もない。(男性)
「ケトジェンヌ」を1週間ほど、1日に4錠使用したが、使用の翌日頃には下痢 になった。朝起きたら下痢が始まり、仕事中にもトイレに行かなければならなか った。何も出ないのに、水っぽいものが出るような下痢であった。使用の開始か ら1週間ほど経ったところで、病院で診察を受けたところ、医師からは使用を止 めて様子を見るように言われ、下痢止めの薬などを処方された。「ケトジェンヌ」 の使用を止めて、下痢止めの薬を服用したところ、おなかの調子は4日程度で良 くなった。なお、「ケトジェンヌ」を使用する前の体調は良く、おなかが弱い体質 ではない。既往症やアレルギーもない。(北海道・東北地方在住、女性)
「ケトジェンヌ」を6日間使用したところ、ひどい下痢になった。最初の3日間 は1日に2錠使用したが、日に日に悪化し、3日目以降は1日に2、3回はトイ レに行き、水のようなものが出る状態であった。その後、使用開始から6日目に は1日に1錠に、7日目には使用を止めたところ、その翌日には下痢は治まった。 下痢の原因は「ケトジェンヌ」と思い、病院で診察を受けたところ、医師からも 「ケトジェンヌ」が原因ではないかと診断された。なお、普段は便秘気味であり、 おなかを壊すような体質ではない。(関東地方在住、女性)
ケトジェンヌの全成分を見てきましたが、脂肪を燃焼させる系の成分はなく、食物繊維などの消化・吸収がしにくい成分が多く見られました。
成分表だけでは含有量がわからないので、1錠あたりにどの程度の量が含まれているのかはわかりません。
なので、過剰摂取が原因なのか、加工工程での油の酸化が原因なのかははっきりとしませんが実際に健康被害を訴えている人が多く出ているのは事実です。
医薬品はかなり厳しい規制が敷かれているので健康被害がでることは滅多にありませんが、サプリメントとなると規制がゆるくなります。
その結果、かえって危険に溢れているのが現状です。
「薬じゃないから大丈夫」という考えは捨てた方がいいでしょう。
ダイエットサプリの多くは、下痢を無理やり起こさせたり、利尿作用で体内の水分を減らすことで飲んですぐに体重減少を引き起こさせる商品もかなり多いです。
長期的に考えると体に良くないことは誰の目にも見て取れます。
悪質なサプリに期待をせず食事と運動、睡眠のバランスをしっかりと取りダイエットをした方が、健康にいいと思います。